庄川温泉郷は古くから、越中と飛騨の国境の山々を飛び交う鳥たちが、翼を休め、体を癒したと云えられ、「鳥越の湯」として賑わった。
鳥越の宿「三楽園」は、成分の異なる2つの濁り湯が楽しめる宿だ。
美肌の湯として名高い白濁色の湯は、カルシウム・ナトリウム・マグネシウムー炭酸水素塩・塩化物泉。赤茶色の湯は、含鉄―ナトリウムー塩化物・炭酸水素塩泉で、慢性婦人病、高血圧症、動脈硬化症などに効果が高い。
温泉泥を使ったイタリア式現代版湯治「庄川ビオファンゴ」とエステの組み合わせが女性客に大人気だ。
川魚料理なら、いろり茶屋「鮎の庄」。
定食は、うるか(鮎の腸の塩辛を混ぜ込んだ)豆腐、酢の物、鯉のあらい、漬物、汁、飯の組み合わせに、庄川特有の小ぶりな鮎の塩焼き3尾が付く。
主人自ら炭火で丹精込めて焼く鮎は骨が全く気にならない。
一人で30尾食べる客もいるという、格別な旨さだ。
三楽園(鳥越の湯)/鮎の庄DATA
温泉 | 三楽園(鳥越の湯) |
住所 | 〒932-0305富山県砺波市庄川町金屋839 |
電話 | TEL0763-82-1260/FAX0763-82-6576 |
味処 | 鮎の庄 |
住所 | 〒939-1323富山県砺波市上中野70 |
電話 | TEL0763-82-0257/FAX0763-82-4360 |
地図 |
■『夕刊フジ』に好評連載の板倉あつし取材の「菜湯紀」を再編集したものです。