熱川温泉「熱川プリンスホテル」と「山桃茶屋」のへらへら餅

江戸城の築城で有名な太田道灌（おおたどうかん）が、怪我をいやす猿を見て発見したと伝わるのが「伊豆熱川温泉郷」だ。

絶景露天風呂に浸かった後は、「へらへら餅」だ！

東京駅～伊豆熱川駅まで直通電車（特急「踊り子」）なら2時間と抜群のアクセスも味方してか、伊豆の温泉地の中でも特に人気が高い。
花登筐（はなとこばこ）原作のテレビドラマ『細うで繁盛記』の温泉地といえば、中年以上の世代なら知らない人はいない。

熱川温泉で女性に人気と評判の「熱川プリンスホテル」の風呂は、2本の源泉から生粋の天然温泉を14の浴槽に引き込んでいる。
大浴場だけでなく、全客室の風呂にも温泉を引いているのが嬉しい。
泉質はナトリウム-塩化物・硫酸塩泉で泉質別の適応症は動脈硬化症、慢性消化器病、痔症など。
朝夕に刻々と表情を変える海を眺めながらの入浴は格別だ。

趣深い庄屋の屋敷を利用した郷土料理店「山桃茶屋」の「へらへら餅」が面白い。名前の由来は、へらへらした形から。
小麦粉と卵、とろろなどを練り合せて茹で、ゴマだれをつけて食べるユニークな郷土食だ。

熱川プリンスホテル（熱川温泉）／山桃茶屋 DATA

■『夕刊フジ』に好評連載の板倉あつし取材の「菜湯紀」を再編集したものです。