新潟県松之山温泉「ちとせ」と郷土料理「温故知新」

新潟県十日町市松之山温泉は、開湯800年。
日本三大薬湯に数えられる塩辛いその泉質は、ナトリウム・カルシウム‐塩化物泉で92度の高温で自噴しており、ホウ酸の含有量は日本屈指と云われている。

切り傷、火傷、皮膚疾患、神経痛、腰痛、冷え性などに良く効く。先頃改装した、ひなの宿「千歳」は、源泉掛け流しの屋上露天風呂「月見の湯」(TOPの画像)のほかに、バリアフリーに対応している露天風呂付の客室を持つ充実の宿だ。

松之山ならではの食文化を守り伝えたいと、地元農業加工グループと連携して開発した「千歳」の夕食前菜4種盛りが「温故知新」だ。

(写真手前左から時計回りに)発酵味噌に1ヶ月間漬け込んだ「発酵豆腐」、野菜の汁で野菜を炊く「菜々煮」、米粉で大根葉の具を包んで作る雪国の伝統的な保存食「あんぼ」、地元妻有(つまり)ポークを源泉で低温調理した「湯治豚」など、いづれも旨く、センスの良い工夫が凝らされている。

松之山温泉前菜温故知新

ひなの宿「千歳」(松之山温泉)DATA

温泉・味処 ひなの宿「千歳」
住所 〒942-1432新潟県十日町市松之山湯本49-1
電話 TEL025-596-2525/FAX025-596-2117
地図

■『夕刊フジ』に好評連載の板倉あつし取材の「菜湯紀」を再編集したものです。