久里浜港から東京湾フェリーに乗り込んだら最前列のシートに座ろう。
特大スクリーンさながらのパノラマビューを楽しみながら、浦賀水道を往き来する船舶の多さに驚かされる。
運が良ければイルカにも出会える金谷港までの40分は高速道路のトンネルじゃ味わえない小旅行だ。
安房ゆかりの「頼朝サザエ」を味わおう
金谷港からクルマで15分、安房温泉「紀伊乃国屋」の泉質はナトリウム‐塩化物・炭酸水素塩泉。2つの露天風呂と2つの貸切風呂が自慢だ。
港の市場の入札権を持つから、驚く安値で最高の海鮮料理が味わえるグルメ旅館だ。
噂のご当地惣菜「サザエの味噌漬」を頼んだ。
昔からサザエが沢山採れると、湯がいて味噌漬にして保存食にしたという。
味付けは各家庭それぞれに秘伝があるそうだ。
↑頼朝サザエの味噌漬け
源頼朝が、安房上陸の際にサザエのツノを踏んで怪我をした。
叱られたサザエはそれ以来ツノを生やさなくなり「頼朝サザエ」と呼ばれている。
頼朝伝説と秘伝の味噌が染み込んだ深い味わいは立派なご当地グルメだ。
紀伊乃国屋(安房温泉)DATA
温泉・味処 | 紀伊乃国屋(安房温泉) |
住所 | 〒299-2118千葉県安房郡鋸南町竜島970-6 |
電話 | TEL0470-55-1571 |
地図 |
■『夕刊フジ』に好評連載の板倉あつし取材の「菜湯紀」を再編集したものです。